勝手に椎名林檎トリビュート〜オール豊永利行セレクション〜の話
何がエントリーするかな?
何言ってんだこいつ、と、思わないで頂きたい。
どえらい久しぶりに書きます。どうも、ともちです。
HNがマイナーチェンジしたのは気にしないで欲しい。
実はデレ期が来た。
何と言うか、常に好きではあるのだが、最近の何か(多分出来心で買った「烈!バカフキ」のせいだと思われる)をきっかけに豊永利行愛が再燃している。
私のTwitterを見ているとそれはもう殆ど奇行種の類だ。読み返すと一定の理解を示すと共に気持ち悪い。
さて、本題と行こう。
タイトルにもある「勝手に椎名林檎トリビュートアルバム〜オール豊永利行セレクション〜」だが、意味はそのままである。
勝手に椎名林檎氏のトリビュートアルバムを作る。が、そこに集う歌い手は豊永利行氏のみというなんとも私得な妄想なのだ。
そもそもトリビュートアルバムとは何か。
最近で言うとGRANRODEOが発売を決定したというニュースが記憶に新しい方もいるだろう。
簡単に言うと、特定の歌手の楽曲をその歌手に敬意があったり個人的親交のあるゲスト歌手が1組1曲ずつカバーするというようなコンセプトだ(tributeには捧げものや賛辞、素晴らしいものなどの意味がある)。大体普通のアルバムと同じ曲数、10〜14曲が相場だろう。
それを今回は豊永利行氏にのみ参加してもらい、めちゃくちゃ絞って28曲を私が勝手に決めようと思う。歌い手は1人なのに何と2枚組のトリビュートアルバムだ。
彼には椎名林檎氏(以下、女史)へ大いに敬意を表していただこう。
まずこのアルバムを作るに当たって、留意したいことがいくつかある。
どちらかと言うと東京事変の楽曲の方が好きな私にとってはなかなかの壁である。
絶対入れようと思ってた「キラーチューン」「女の子は誰でも」はこの時点で入れられないことが判明した。悔しい。これは東京事変トリビュートで入れよう。
- 女史がカバーした楽曲は入れてはいけない。
まあこれはある意味普通なのだが、一応断りを入れておく。洋楽カバーのあのアルバムは1曲も入れちゃだめだよー!
- 女史がセルフカバーした楽曲は入れることを許可する。
何故ってそうしないとあのアルバム収録曲を入れられないからね!!
それでは本題に入る。
まず、このトリビュートアルバムは全28曲で構成されている。
つまりまず、女史の楽曲200曲以上の中から28曲を選抜しなくてはならない。これが!!!大変!!!
だって良曲だらけなんだも〜ん(CV:グレイス(マグダラなマリアより))
とりあえず古い楽曲から順に聴きながら候補を書き出し、54曲まで減らした。
よく減らしたよ!!!
ここから更に半分ほど削りながら、アルバムを作っていきます。
1枚目 明の明星
ディスクにタイトルを付けてみた。
(あけのみょうじょう)と読み、2枚目とは対になっている。このディスクはどちらかと言うとポジティブなメロディや歌詞で纏めてある。
それでは収録曲を見ていこう。
Track No.1 幸福論
言わずと知れた女史のデビュー作。歌い終わりの
「君が其処に生きてるという真実だけで幸福なのです」
何て我々なんでしょうか。ヲタクじゃんもう
その直前も、歌手をやっている推しがいる人の為の曲です。気になった方はぜひ歌詞を検索、もしくは女史ベストアルバム「ニュートンの林檎」をお求め下さい。
Track No.2 カプチーノ
この楽曲は、大元は女優のともさかりえさんに提供されたもの。それを女史が「逆輸入〜港湾局」にてセルフカバーしたのだが、こーーーーれがかわいい!!!死ぬほど!!!!ぜひとしこちゃんに歌って頂きましょう(真顔)
Track No.3 おだいじに
「加爾基 精液 栗ノ花」(カルキ ザーメン クリノハナ)というとんでもない名前のアルバムに収録されているこの曲。ゆったりとしたメロディの中に、細くも力強い女史の歌声が映える原曲を、ぜひ豊永氏に原キーで行っていただきたい。
「大人だから小さく唄ふ位 笑ふ位許してね」
がお気に入りです。きっと消え入る声で歌うんだろうなぁ…好き
Track No.4 旬
アルバム「三文ゴシップ」に収録されているこの曲は、何処か懇願が滲み出るような、女史の独特の歌い方がよく合う楽曲。これを豊永氏がどう調理するのかワクワクしますねぇ!!!しないけど!!!
基本的に女史のお書きになる歌詞は文学的で、切り取ろうとしたり説明しようとすると無理が生じる。のでぜひ実際に聴いて欲しい
Track No.5 茎(STEM)〜大名遊ビ編〜
はい来た!!私が女史にどハマりしたきっかけ!
この曲、前述した「加爾基 精液 栗ノ花」の世界観を元に作られた「短篇キネマ 百色眼鏡」という映像作品の主題歌で、出演者がこれまた豪華な訳だが(詳しくは調べて頂きたい。内容も大正浪漫が好きなら絶対好き)、問題はそこでは無い。実は、全編英語なのだ。
バージョン違いがあり、日本語ver.もあるのはある。が、ぜひこっちの〜大名遊ビ編〜で歌って欲しい。
100%えっちいので!!!
Track No.6 カーネーション
これまた名曲である。
同名のNHK朝の連続テレビ小説「カーネーション」の主題歌なのだが、MVがとにかく美しいし東京事変を知っていると胸熱。あと全ての曲に言えることだが、とにかく音階が地獄。まあ豊永氏なら歌えるだろう。
「欲しい物など 唯一つ、唯一つだけ」
ねぇ〜〜〜〜〜〜!!
Track No.7 茜さす、帰路照らされど…
ファーストアルバム「無罪モラトリアム」収録のこの曲。最初期特有の毒っ気や巻き舌なんかが惹き付ける。Aメロからいきなりサビに飛ぶのだが、この熱量の変わり様というか、Aメロ歌唱はもう聴こえないんじゃないかレベルの低音でいくのに、ふた回ししたらすぐサビで、大きく息を吸ったあとはもう別人ですよ(真顔)
さあ、豊永氏もやってみましょう!!
Track No.8 ポルターガイスト
これまた「加爾基 精液 栗ノ花」からのエントリー。
このアルバム収録曲の歌詞は基本的に旧仮名遣いをされており、例外なくこの曲もそうなのだが三拍子が小気味よく、難しい言葉遣いも気になることなくスっと入ってくる。
この曲も高いキーをキープしつつ急に下がる上に音階のアップダウンが激しい。え、これ豊永氏が歌ったら死ぬ程かわいくない?
「君だけに是を唄ひます。」
Track No.9 やつつけ仕事
くどいですがこれも「加爾基 精液 栗ノ花」からの楽曲。
軽い音ばかりで心は上向きになるのに、歌詞はどちらかと言うとマイナス気味という魔術のような曲だ。
「何にも良いと思えない」
とのびのび歌うなんてどんな矛盾だよ。でも、豊永氏が歌ってくれるならOKです( *˙ω˙*)و グッ!
Track No.10 夢のあと
アルバム「平成風俗」収録曲。そうです、遊びました。
というのも豊永氏にも「ゆめのあと」という曲がある。これは夏の終わりの夕暮れにピッタリの爽やかな楽曲で、またLIVEで歌えと何度も訴えている(私が)程の名曲だ。そして女史も同じタイトル。これは歌わせるしかないね?
こちらは豊永氏の楽曲と違い、恐らく夜更けか朝方が舞台だろう。そしてきっとベッドルームだ。この艶やかな世界観をどう表現してくれるんでしょうかね!しないけど!!!
Track No.11 ありきたりな女
アルバム「日出処」収録曲。
男性である豊永氏に絶対に歌わせたかった曲の1つだ。この曲のMVがまるで舞台作品のような構成になっており、舞台出身の彼にはピッタリだろうと思った。しかしこれもハイトーンが続く。そこが魅力であり彼の腕の見せ所だろう。がんばれ!!
Track No. 12 人生は夢だらけ
いやこれは豊永クラスタなら1度は脳内で豊永再生したでしょう。CMソングとして高畑充希さんに書き下ろされたこの楽曲は2枚目のセルフカバーアルバム「逆輸入〜航空局〜」に収録されている。
全編通してミュージカルチックなこの曲だが、まーた音階が大暴れなのだ。難易度が高い曲を当てがち。最後のロングトーンなんかも楽しみですねぇ。
「これは人生 私の人生 誰の物でもない」
名言です。
この人生は〜〜夢だらけ〜〜〜〜♪
Track No.13 青春の瞬き
これもセルフカバーだ。女優の栗山千明さんに提供した楽曲である。
ちなみになのだがこの楽曲5:18あるのだが、歌詞としては12行しかない。検索していただけると分かるが、他の曲でもかなり文字情報が少ないことがある。
つまるところロングトーン乱用ということだ。
豊永氏の得意とするところですよねーー??
Track No.14 ありあまる富
トリビュートアルバム1枚目を締めくくるのは、アルバム「日出処」収録曲のこれ。これは決めていた。
個人的感想になるが、この曲には本当に何度も救われた。世界観が何となく豊永氏の作り出す世界と似ている気がするのだ。博愛というか、平和主義というか、そんな感じ。ただ、その対象は自らの大切な者のみみたいな(真意は知らない)。
カバーしなくてもいいから、今何かに悩んでいる人(特に人間関係やいじめ)は1度聴いてみて欲しい。
「もしも君が誰かの言葉に嘆いたとして」
「それはつまらないことだよ 涙流すまでもない筈」
「ほらね君には富が溢れている」
2枚目 宵の明星
こちらは(よいのみょうじょう)と読む。
対になるということはつまり、こちらの方がどちらかと言うとネガティブな楽曲で纏まっている。筈だ。
それでは収録曲を見ていこう。1枚目の同じ番号の楽曲と、ちょっとした遊びがあったりもするので見てみていただきたい。
Track No.1 獣ゆく細道
「この世は無常」で始まるこの曲はエレファントカシマシの宮本浩次氏とのデュエットである。
デジタルシングルとして発売後、アルバム「三毒史」に収録された。
ま〜〜〜〜〜ハモリが難しい!!!
いい意味で相殺し合っていて聴き取れない。ハーモニーが美しい。それを豊永氏には1人でデュエットして欲しい。絶対いいから!!!!
Track No.2 ここでキスして。
この曲も音を取るのが難しい。
それに引き換え歌詞は死ぬほどかわいい…え、むり……
これを裏声で歌うのかミドルボイスで歌うのか見ものですねぇ、ええ。歌わないけど
Track No.3 丸の内サディスティック
言わずもがな、大名曲(ただの名曲じゃないノスよ、〝大名曲〟ノス!デカいノスよ〜?)。
とある作曲家に言わせると、〝ジゴロ進行〟といい、このコード進行を使えば何でも名曲になってしまうらしいのだが、それを女史はもちろん知ってて使っている。天才。
「ここでキスして。」と似たような愛を求めるような歌詞が並ぶが、向こうが学生ならこちらはOLだ。歌詞エロいし。しかも多分一夜限り。エロいし。
これを豊永氏が歌ったらどんなに幸せだろう……
Track No.4 流行
歌い出しはラップで始まるこの曲は「三文ゴシップ」収録曲だ。そしてラップ詞は女史ではなくゲストでラッパーさんを招いている。もちろんここも豊永氏に歌わせる。
1人デュエットが死ぬ程好きなんだ!!!しかも男女でしょ?無理
Track No.5 本能
はい来ました!!女史を一躍有名にした衝撃の問題作。MVではナース姿の女史が硝子を蹴り割ったり叩き割ったり女性と馬鍬ったりと、まあ衝撃的だしエロいわけだが、違わず歌詞も衝撃的でエロい。全ての歌い手推しが推しに歌って欲しい曲なんじゃない?
え?ナース服?着てくれてもいいですよ!
いや、やるんだったら本気で女装してくれよ、あなた本気でやれば本気でかわいいんだから!!
で、全力でとしこちゃんやりながらの
「もっと中迄入って」
ッハー!抱きたくなるね!!!
Track No.6 眩暈
豊永利行氏カバーアルバム「T's」でも同名の楽曲があるが、あれは鬼束ちひろさんのそれであり、これはまた別の曲だ(一発録音で1人デュエットしやがった豊永氏。バケモノ。)
アルバム「私と放電」収録曲であるこの曲は、なんて説明すればいいのかとても難しい。女史曰く「曇った感じ」らしいが、うん、そんな感じする!って言うレベル。気になったら聴いてみてくれ!
Track No.7 殺し屋危機一髪
SOLI&〝PIMP〟SESSIONSというジャズバンドとのコラボレーションなのだが、え、これヤってる?位の直接的な歌詞。つまりは殺し屋のハニートラップというストーリーな訳だが、合間に挟まれる吐息とか忠実に再現していただきましょう。豊永利行氏の色気は女性曲を歌った時に発揮される。
Track No.8 NIPPON
「万歳(Hurray)!万歳(Hurray)!日本晴れ」
というハイトーンと気持ちのいいエレキの音が特徴のこの曲。疾走感で殴られるとはこのことだ。
2014年FIFAワールドカップブラジル大会の為に書き下ろされたこの曲は、当初旧日本軍の特攻隊を思わせるという批判があった。が、そこは女史。揚げ足取りだと一蹴し黙らせた。かっこいい!!
ただ歌うのは本っっっっっ当にキツイ!!がんばれ、豊永氏!!
Track No.9 凡才肌
天才肌と称されることの多い女史が、それ故の苦悩を歌ったといわれるこの楽曲。でもごめんなさい。天才って言っちゃう。天才。この曲は「三文ゴシップ」に収録されている。彼女の腰の低さを知っている者は言葉の端々に痛い程の苦悩を感じ取れるだろうこの曲を、同じく天才肌である豊永利行氏に歌わせたい。いや、歌え(真顔)
Track No.10 すべりだい
アルバム「私と放電」収録曲。冒頭のベースがエロい。
女史にしては珍しく分かりやすい失恋ソングの類だ。
「あなたが八度七分の声を使うときは」
歌い出しなのだが、何?八度七分の声って。
いや、意味は分かる。熱っぽい、甘えるようなトーンとか色気を孕んだとかそういう雰囲気なのだろう。が。その雰囲気を。八度七分と表現する女史である。
豊永利行氏は八度七分の声をどのように表現するのかな!
Track No.11 主演の女
こちらもセルフカバーである。PUFFYさんに提供された楽曲だ。
正直曲順は遊んだ。1枚目「明の明星」の11曲目を見て欲しい。まあそういう事だ。
〝女〟と冠した楽曲でもガラリと雰囲気が違う。勝気な女性像が音に乗り、バイクで爆音で走り去るような感覚に陥る曲だ。
「最優秀賞受賞!」
豊永氏は対比する〝女〟をどのように歌い上げるのか…
Track No.12 走れゎナンバー
いよいよ佳境だ。アルバム「日出処」収録。
ゎナンバーとはその名の通りレンタカーを指す。
全ての曲でそうなのだが、女史は歌詞表記を凝る。この曲も違わずそうで、特に異質なのが読点と句読点を乱用しているのだ。歌なのに。歌詞じゃなくて日記に近い。歌なのに。文学的でとても好きです。真夜中の首都高で聴きたいよね!
これ男声で歌うとどんな雰囲気になるんだろう。ってことで豊永氏、お願いします!
Track No.13 自由へ道連れ
「超弩級のミサイル」のようなエレキが鳴く冒頭、パワフルな歌声、疾走感。TBS系ドラマ「ATARU」の主題歌だ。音域の狭い人間が歌うと痛い目を見る音域の広さです。ほんっときつい。
ただ、歌い終わったあとの気持ちよさったら無い。身体中の膿が押し出されるような、そんな気持ちよさ。
「自由はここさ 本当の世界のまん中」
豊永氏にはぜひ伸びやかに歌っていただいて。
Track No.14 目抜き通り
「本番さショータイム終らない」
アルバム「三毒史」に収録されているトータス松本さんとのデュエットだ。発表された時は大きな話題となったが、これ恐ろしいのが、トータスさんパートはずーっとハモなのだ。前述の「獣ゆく細道」は1番と2番で入れ替わるのだが、これは違う。音楽に携わる者が言うには〝ハモりパートのみを引き出すと気持ち悪い〟らしい。実際に聴いてみると確かに、こう、痒い所に手が届かない感じが凄いのだ。それを楽曲として昇華させるのが音楽家・椎名林檎と歌手・トータス松本のなせる技なのだ。
「飛び出しておいで目抜き通りへ!」
これもミュージカルチックだから多分豊永氏に合う。
さて、ここまで28曲上げてきたが、全て知ってる人はなかなか居ないのでは無いだろうか。
しかしここで終わらないのが私プロデュースのトリビュートアルバムだ。
シークレットトラック
アルバムといえばコイツは欠かせないだろうというシークレットトラック。もちろんこのトリビュートアルバムにも存在している。
2枚目「宵の明星」(初回限定盤)を流ししばらく待つと小さくブレス音が聴こえる。間髪入れずに流れるバイオリンの音とブレッシーな歌唱。
冒頭の歌詞は「真っ黒な中に一つ」
そう。Doughnut Hole「おとなの掟」だ。
本当は本編に入れたかったが、女史のセルフカバーは英詞カバーなのだ。この楽曲は日本語詞の方が好みなので、どうしても表立ってカバーとはいかなかった。
「大人は秘密を守る」
と囁く様に歌えば、今度こそこのアルバムという物語は幕を閉じる。
長くなったが、殆ど楽曲の紹介しかしていないな、と思う。
正直、ただただ豊永利行氏に歌って欲しいだけだから、彼が歌うとこうとか、こんな風に歌ってとか、あまり思い浮かばないのが本音だ。
実際どんな風になるのか聴きたいので、
豊永利行氏かその関係者に届けーーー!!!!!
画像はトラックリスト。遊びが伝わるといいな…